■ ララランド （100点）

　今年度、最も面白い映画！　いや、今までの見た映画の中でも最も好きな映画です！


　元々、ミュージカル映画、好きなんです。


　でも、ここ数十年というもの、舞台ミュージカルの映画化（レミゼラブル、マンマミーアなど）はあっても、オリジナルのミュージカル映画って皆無だったのです。



　かなり昔の映画だけど、ウディアレンの「世界中がアイラブユー」という映画がとても好きです。

　なのに、一時期はDVD化もされていなかった映画ですけど。



　ストーリーは、女優を夢見る女性と、ジャズバーを開店させることが夢の男性の恋物語。

　特筆すべき新しいものは何も無い！　

　オープニングからお互いが夢を追いかけているときの衣装や背景は、キラキラと輝いた配色になっており、当然ながら、迫る「現実」に直面するあたりでは、落ち着いた暗い配色になるという徹底振り！



　徹底振りといえば、この映画は今では珍しい「フィルム撮影」されています！

　僕も知りませんでしたが、最近はデジタルカメラで撮るらしいです。

　だけど、長年、映画を見ているとわかるあのフィルムの配色！　映画がはじまってすぐ、車のボンネットの配色に注目してください。

　僕はそこで気付きました。昔なつかしい「あ！　映画の色だ！」と感動。




　この映画は、お一人様ＯＫ、お年寄りでも子どもでも安心してみれなから、結局、お一人様のひとりひとりの心にグッとくるお話です！

　お客さんも、おばあさまからおじさま、また女子中学生？の集団まで幅広く見に来られていました。





　そしてあのラスト10分、「映画が好きでよかった」と心から思うと同時に、こんなに切なくて面白くて美しいシーンを未だかって、見たことがありません。


　エンドロールの最中も、反芻しながら感慨にふけり、映画館の明かりがつくと、椅子に身体が沈みこむように現実を感じ、席を立つ観客の心の中は、皆同じ。

　「面白かった」という同じ思いで、でも会話をするわけではなく、静かに劇場を後にする・・・。


　これが映画館で映画を見る醍醐味だと思います。（これを前回感じたのは「キックアス」でしたが・・・）





　アカデミーをとってしまって、あらぬところで酷評されていたりする「ララランド」ですが、素直な気持ちで見ましょう。最高！　ＤＶＤ買うよ！


　（100点）