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「伝説が壮絶に終わる」と銘打たれたキャッチコピー。そして、異常な完成度を保っていた前作「ダークナイト」後の最大期待値をもってして、今回の「ライジング」、期待しないわけにはいきません。 しかし、鑑賞後は、「みんな苦しそうだったね」という感想になってしまいます。 今回の悪役、ベインは呼吸苦で苦しそうだし、バットマンは老いと怪我で苦しそう。しかも、全編に渡って肉弾戦というから、それはもう、おなか一杯になるんだけど、どうも、劇場を出た後に、違和感を感じる結果になった。 なんでもあり、のジョーカーの不在。というところも、その違和感のひとつだろうと思う。だけど、それを脇においておいても、気になる、脚本の不備。 せっかく群集を扇動して乗っ取ったゴッサムシティを、破壊するという悪役ベインの動機がまず、わからない。 それなら、最初から破壊すればよかったし、乗っ取った状態を維持すればよかったのではないか。 バットマンシリーズは、悪役のパワー次第で作品の良し悪しが決まるけど、この動機の曖昧さが、完成度の足をひっぱっていると思う。 脚本の不備という点に関しては、「5ヶ月幽閉されていた****たちが、地上に出てきたら、ひげも生えることなく、キレイな顔」であることとか、「ベイン側と戦う****たちが、5ヶ月も期間があったのに、無策で突撃するとこ」など、とても練られたとは思えない出来。 しかし、伏線やラストシーンなど、ファンを「うおおお」と唸らせ、インセプション的なラスト数秒の種明かしなどは、クリストファー節健在。 脚本の不備を、演出で誤魔化したイメージ。 というわけで、この夏、実は、「アメイジング・スパイダーマン」のほうをオススメします。 (70点) というわけで、以下はネタバレ。(反転して閲覧ください) とにかくネット上では、「最後、バットマンは死んでいて、生存の場面は執事の妄想」である、という意見が多い。はっきりいって、映画を見る能力が足りない。「誘導装置が直っていた」「ネックレス紛失」「ロビンのもとに座標が届いた」という数秒の場面から、誘導装置が直っていたおかげでバットマンは助かり、ネックレスの発信を頼りに執事が探し、発見した、ということは、確実に分かるはず。 というわけで、結論、バットマンは生きています、そして後継者は、あのロビンなのです。 以上。
by aotz
| 2012-07-31 21:46
| 映画(70点以上)
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