ステキな金縛り （60点）

　ステキな金縛り、公開されてすぐ、「絶対見に行こう」と思ったけど、時間がなく、見れなかった映画です。

　なぜ、絶対見に行こうと思ったかというと、私が敬愛してやまないKANが出演しているからです。

　なんせ、あんた、KANですよ、KAN。愛は勝つの人ですよ。


　それが、気弱な被告人を演じていて、何もかもピッタリで笑えます。すごく似合っている配役です。ほんと。



　まぁ、それはおいておいて、点数は甘めになります。

　有頂天ホテルや前作（失敗作）のマジックアワーもとっても惜しかった出来でした。


　あまりにも有名な俳優がこぞって出演して、しっちゃかめっちゃかになるというのが最近の三谷映画の傾向ですが、この金縛りではかなり抑え気味。



　さすがに物語のキーになる、お父さん役に草薙くんが配役されたのは笑ったけど。

　だって、草薙くんの遺影があったら、誰しも笑うでしょうよ。



　
　物語の説明は今更する必要はないと思いますが、とにかく、証言台に落ち武者を呼びます。映画の上映時間は意外に長く、2時間オーバー。それでも、テレビコメディ作品だと思えば、楽しく見れます。



　しかし、笑いに対しての抑制があいまいで、「画面に出る人、みんな可笑しな人」になっていて、それが面白さを半減している。

　落ち武者が見える人、見えない人、という特異な設定がきっともっと面白さを倍増できたはずだが、法廷で裁判官まで「半笑いの面白裁判官」であるため、イマイチ画面が引き締まらない。ほんと。



　それでも、ギリギリのラインを保ち続けるが、ラスト、感動的な場面（ちょっとウルっときた）なのに、演出に失敗しており（あの場面は、幽霊が見えなくなった主人公視点でのみ表現してこそ感動的だったと思う）本当に残念。


　というわけで、改善の余地はあるものの、楽しく見れます。ぜんぜん、マジックアワ－よりは楽しいよ。



　（60点）



　なんと、3ヶ月ぶりの更新でした。